償却資産計算ツール
税務上の減価償却(損金・必要経費)と、市町村へ申告する償却資産税(固定資産税)の 2つを切り替えて計算できます。
計算結果
帳簿価額の推移
年度別の償却スケジュール
「償却限度額」は、その事業年度に経費として計上できる上限額です。実際に計上する額はこれ以下であれば任意ですが、 法人は限度額まで計上しないと差額を翌期以降に繰り越すことになります(個人事業主は強制償却で、限度額どおりに計上します)。
定額法の償却率は「1 ÷ 耐用年数」を小数第3位未満切上げ、200%定率法の償却率は「2 ÷ 耐用年数」を小数第3位で四捨五入して算定しており、 国税庁の償却率表と一致します。定率法は、調整前償却額が残存年数で均等償却した額を下回った事業年度から均等償却(改定償却率による償却)に切り替えています。 これは税法の「償却保証額・改定償却率」による方法と同じ結果になります。償却額の円未満は切り捨て、最終年度は備忘価額として1円を残します。
申告の条件
資産の一覧
取得価額・取得年月・耐用年数を入力してください。行は自由に追加・削除できます。
| 資産の名称 | 取得年月 | 取得価額(円) | 耐用年数 |
|---|
申告額の計算結果
資産別の評価額
評価額=前年中取得は「取得価額 ×(1 − 減価率 ÷ 2)」、前年より前の取得はさらに1年ごとに「×(1 − 減価率)」を掛けます。 取得価額の5%が下限で、それ以下には下がりません。
今後の評価額と税額の見通し
現在入力されている資産をそのまま持ち続けた場合の推移です(新規取得・売却・廃棄は反映していません)。 評価額は取得価額の5%で下げ止まるため、使い続けるかぎり毎年課税されます。
申告の対象になるもの・ならないもの
申告が必要(課税対象)
- 機械・装置、工具・器具・備品、船舶、航空機
- 構築物(駐車場のアスファルト舗装、看板、外構、フェンスなど)
- 賃借している建物に自分で施工した内装・造作・電気設備
- 少額減価償却資産の特例(30万円未満)で全額損金にしたもの
- すでに償却が終わって簿価1円のもの(事業に使っている限り取得価額の5%で課税されます)
- 簿外資産・建設仮勘定でも、1月1日時点で事業に使っていれば対象
- 大型特殊自動車(フォークリフト等でナンバーのないもの)
申告が不要(課税対象外)
- 土地・家屋(固定資産税で別に課税されます)
- 自動車税・軽自動車税の対象となる車両(社用車など)
- ソフトウェア・特許権・営業権などの無形固定資産
- 取得価額10万円未満で、取得時に全額を損金にしたもの
- 一括償却資産(20万円未満・3年均等償却を選んだもの)
- 所有権移転外ファイナンスリース資産(貸主が申告します)
- 棚卸資産(商品・製品・貯蔵品)
「10万円未満で全額損金」と「一括償却資産(20万円未満)」は申告不要ですが、 「少額減価償却資産の特例(30万円未満)」を使ったものは申告が必要です。 節税のために特例を使った資産が申告漏れになりやすいので注意してください。
主な資産の法定耐用年数
| 区分 | 資産の種類 | 耐用年数 |
|---|---|---|
| 建物 | 木造・合成樹脂造(事務所用) | 24年 |
| 建物 | 木造・合成樹脂造(店舗用・住宅用) | 22年 |
| 建物 | 鉄骨鉄筋・鉄筋コンクリート造(事務所用) | 50年 |
| 建物 | 鉄骨鉄筋・鉄筋コンクリート造(住宅用) | 47年 |
| 建物附属設備 | 電気設備(蓄電池電源設備以外) | 15年 |
| 建物附属設備 | 給排水・衛生設備、ガス設備 | 15年 |
| 建物附属設備 | 冷暖房設備(冷凍機の出力22kW以下) | 13年 |
| 車両運搬具 | 普通乗用車 | 6年 |
| 車両運搬具 | 小型車(総排気量0.66L以下=軽自動車) | 4年 |
| 車両運搬具 | 貨物自動車(ダンプ式以外・一般) | 5年 |
| 器具・備品 | パソコン(電子計算機・その他のもの) | 4年 |
| 器具・備品 | サーバー用の電子計算機 | 5年 |
| 器具・備品 | 複写機・ファクシミリ | 5年 |
| 器具・備品 | 事務机・事務椅子・キャビネット(主として金属製) | 15年 |
| 器具・備品 | 同上(その他のもの) | 8年 |
| 器具・備品 | 応接セット(接客業用) | 5年 |
| 器具・備品 | 応接セット(その他のもの) | 8年 |
| 器具・備品 | 冷房用・暖房用機器(ルームエアコン等) | 6年 |
| 器具・備品 | 陳列棚・陳列ケース(冷凍機付) | 6年 |
| 器具・備品 | 看板・ネオンサイン・気球 | 3年 |
| 器具・備品 | 金属製の看板・広告塔 | 20年 |
| 器具・備品 | 金庫(手提げ以外の固定式) | 20年 |
| 医療機器 | 消毒殺菌用機器 | 4年 |
| 医療機器 | 手術機器 | 5年 |
| 医療機器 | レントゲン等の電子装置使用機器(移動式・救急医療用・自動血液分析器) | 4年 |
| 医療機器 | 同上(その他のもの=CT・据置型レントゲン等) | 6年 |
| 医療機器 | 調剤機器 | 6年 |
| 医療機器 | その他の医療機器 | 5年 |
| ソフトウェア | 自社で利用するもの(定額法) | 5年 |
| ソフトウェア | 複写して販売するための原本(定額法) | 3年 |
抜粋です。実際の判定は国税庁「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」の別表によります。 同じ設備でも用途や構造で年数が変わるため、金額が大きい資産は必ず税理士または所轄税務署にご確認ください。
減価償却と償却資産税の基礎知識
取得価額による4つの分かれ道
同じ設備でも、取得価額によって処理の選択肢が変わります。判断を間違えると納税額が変わるため、まずここを確認してください。
| 取得価額 | 選べる処理 | 償却資産税の申告 |
|---|---|---|
| 10万円未満 | 全額を取得時の損金(消耗品費など) | 不要 |
| 10万〜20万円未満 | 一括償却資産として3年均等償却/通常の減価償却 | 一括償却なら不要 |
| 20万〜30万円未満 | 少額減価償却資産の特例で全額損金(中小企業者等・年300万円まで)/通常の減価償却 | 必要 |
| 30万円以上 | 通常の減価償却 | 必要 |
※ 少額減価償却資産の特例は、青色申告をしている中小企業者等(資本金1億円以下等)が対象で、 1事業年度の合計300万円が上限です。適用期限があるため、最新の取扱いを確認してください。
定額法と定率法はどちらが有利か
定額法は毎年同じ額を償却する方法で、計算がシンプルで利益計画が立てやすい特徴があります。 定率法は期首の帳簿価額に一定率を掛けるため、初期に多く償却できます。 設備投資をした年度の利益を抑えて納税を後ろにずらしたい場合は定率法が有利です。 ただし総額はどちらも同じで、定率法は後半の償却額が小さくなるため、数年後に利益が膨らむ点に注意が必要です。
なお選択できるとは限りません。建物・建物附属設備・構築物(平成28年4月1日以後の取得分)と ソフトウェアは定額法のみです。機械装置・器具備品・車両運搬具は、法人は定率法が法定償却方法、 個人事業主は定額法が法定償却方法で、変更するには届出が必要です。
中古資産を買うと償却が早く終わる
中古資産は「簡便法」で耐用年数を短縮できます。たとえば法定耐用年数6年の普通乗用車を 3年落ちで買った場合、(6年 − 3年)+ 3年 × 20% = 3.6年 → 3年となります。 4年落ち以上の車なら最短の2年になり、定率法(償却率1.000)を使えば取得年度にほぼ全額を償却できます。 節税策として中古車がよく使われるのはこの仕組みによるものです。
償却資産税は「簿価1円」でもかかり続ける
償却資産税でもっとも見落とされやすいのがこの点です。税務上の減価償却は備忘価額1円まで償却できますが、 償却資産税の評価額には取得価額の5%という下限があります。 つまり帳簿上はほぼ価値ゼロの機械でも、事業で使い続けている限り取得価額の5%で評価され、課税対象に残り続けます。 使わなくなった資産を除却・廃棄したら、必ず申告書から外してください。逆に、廃棄したことにして申告から外し、 実際には使い続けていると申告漏れになります。
免税点150万円の判定
課税標準額(評価額の合計、1,000円未満切捨て)が150万円未満なら課税されません。 ただし課税されないだけで、申告義務そのものは残ります。 「税額が出ないから出さなくてよい」と誤解して未申告になると、後から遡って課税されたり過料の対象になることがあります。 なお免税点は市町村ごと・事業者ごとの合計で判定するため、同じ市内に複数の店舗がある場合は合算します。